2021年3月度月例研究会のお知らせ


年が改まって、1月、2月と緊急事態宣言のため、お休みしていました月例研究会です

が、今週末にも延長される予定は一応21日(日)までとのこと、その先の3月24日(水)

は何とか解除されそうな情勢ですので、久しぶりで再開致したいと考えます。

今月の発表は、元海上自衛隊海将補で、現在軍事技術コンサルタント(非営利・啓蒙

活動)として活躍しておられる田口勉先生で、「中国の海洋戦略」というテーマでお話して頂く予定です。

田口先生からは、内容に関し次のようなコメントを頂いています。

発表標題:中国の海洋戦略

発表要旨:

「中国の海洋戦略」に関する論説は百家争鳴の感があるが、今回は下記

 の視点から中国の海洋戦略を洞察する指標をOverview方式で紹介する。

 <「中国の海洋戦略」洞察する視点 >

① 「中国の海洋戦略」に関する個人提言

     ・中国の海洋進出 (2011. 4. 24)

・中国の海洋戦略 (2013. 10. 22)

  ②「中国の海洋戦略」に関する各界の分析・提言

  ③ 中国関連の内外ニュース (Jan.2018~Feb.2021)

  ④ 中国の海軍力及び装備体系   

⑤ 一帯一路と海洋戦略

  ⑥ 米国(特に米海軍)の対中政策 

⑦ 中華民族(主として民族の深層理念)

  ⑧ 中国共産党の潜在意志決定要因 

⑨ 我が国及び米国等の安全保障観の推移

  ⑩ 国家の意思決定要因イメージ        

*中国の戦略的海洋侵出のGrand Plan(基本計画)は、従来の海洋秩序の変更を目指

すことである。

*中国の目下の目標は、第1&2列島線から「一帯一路 : One Belt & One Road」構

想と表裏一体である第3、4及び5列島線の確立である。

*この「一帯一路」構想に立ちはだかるのが、日本が10年来主導してきた国際公

共財(グローバルコモンズ)でもあるインド太平洋構想(FOIP:Free Open

Indo-Pacific Strategy) である。

*一般の方には馴染みの浅い第3,4及び5列島線、一帯一路及びFOIP等に関

するイメージ図等を紹介する。

*東シナ海からインド太平洋領域における権益争奪において、蓋然性の高い中

国の海洋侵攻を予察し、中国の水陸両用遠征打撃群への対処要領を紹介する。

尚、先生のご略歴は次の通りです。

昭和48年3月:防衛大学校理工学研究科造兵工学卒業

昭和53年3月:ハプーンミサイル研修

  (米国セントルイス市:マクドネル・ダグラス社(現ボーイング社))

平成9年3月:防衛庁技術研究本部(船舶設計)副開発官

平成10年7月:防衛庁海幕技術部長

平成12年3月:勧奨退職 (退職時階級:海将補)

平成12年6月:三菱電機及び住友重工顧問

平成20年1月以降:軍事技術コンサルタント (非営利・啓蒙活動)

現役自衛官、防衛関係企業及び報道機関等に対し最新の軍事戦略・戦術及び軍事技術

の紹介・啓蒙を実施。

(具体例:脅威見積、戦闘シナリオ作成、運用構想作成)

現在の兼業: 横須賀艦艇造修事業協同組合(横造協)顧問、国際安全保障学会員、防

衛技術協会客員研究員、

某戦略研究所フェロー、各種戦略・戦術&軍事技術等研究者への情報提供

1.  2021年3月度月例研究会

1)日時:3月24日(水)19:00~21:00  

2)場所:神田学士会館3階309号室 

最寄駅:都営三田線・新宿線神保町駅下車5分、東京メトロ半蔵門線

下車5分(千代田区神田錦町3-2-28 TEL:03‐3292‐5936)

3)講師:田口 勉(軍事技術コンサルタント・元海将補)

4)タイトル:「中国の海洋戦略」

5) 参加費: 会員 1,500円  非会員 2,000円 

2.  2021年4月度の予告  

2021年度総会の後、月例研究会として、中島理事の研究発表を予定しています。

日本クラウゼヴィッツ学会会員の皆様はこぞってご参加ください。

                                    以上

日本クラウゼヴィッツ学会

「日本クラウゼヴィッツ学会」(Clausewitz Society of Japan)は、「戦争論」の著者カール・フォン・クラウゼヴィッツ(Carl von Clausewitz)の業績を顕彰し、日本における「戦争論」を中心とする戦史・ 安全保障のあり方などについての研究を促進し、あわせて会員相互の親睦をはかることを目的とします。